* にのみやさをり作品集 / my eyes, my mind *
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◆my dear... 

あの日君は私を「散歩に行こう」と誘った。なのにひとりで歩いて行ってしまった。
だから私はあなたの後姿をずっと追っていた。
私はいつも君の後姿を追い続けている気がする。
That day,you asked me to go for a walk.
But you walked away alone.
So I followed you.I feel that I always follow you.

あなたが4歳の顔は私がその年齢の頃の顔とそっくりだ。
あなたに見せたらあなたは大笑いした。私も笑った。
私たちはどうやっても母娘として繋がっている。
Your face of 4 years old is same as when I was 4 years old.
When you saw it,you laughed a lot.We have relation as daughter and mother.

あの日君は草原に寝そべっていた。
燦々と降り注ぐ陽光がまぶしいかった。
君は鼻歌を歌いながら長いことそこに寝そべっていた。
だから私も少し離れたところで鼻歌を歌った。
That day,the sunshine poured brilliantly,
you lay down and hummed for a long time.
So I did too.

空には真っ白な雲が浮かんでいた。君はブロックの上に座っていた。
私はこの時も少し離れたところからあなたを見つめていた。
私たちは共に風と雲が流れてゆくのを感じていた。
よく晴れた日だった。
Pure white clouds were floating in the sky.
You were sitting down on the block.
At this time I was gazing at you.
We felt that a wind flowed.

あの日君は泣いていた。私に背を向けてひとり声を殺して泣いた。
桜の花びらが強い風に煽られて散ってゆく。
君はそんな花びらがかわいそうだと泣いた。
私はそんな君をじっと見つめていた。
That day,the petals of cherry trees fell in a strong wind.
I are gazing at you were crying and saying that such petals are pitiful.

君は散りゆく花びらを追いかけて拾い集めた。
君はその花びらを両手いっぱいにかき集めた。
そして君はその手を私に強く差し出した。
「ママ。花弁は死んでしまったの?」。
君はそう言ってまた泣いた。
You gathered up the petals to full of both hands.
You showed your hands to me and said,
"Mama,has the petals died?"
Then you cried again.

まだ小さかった君の背はその壁と変わらない高さだった。
だから君は背伸びをしてよくそこから電車が走ってゆくのを見ていた。
君は早く大人になりたかった。でも君はあっという間に年を重ねた。
When you were small your height was as same as the wall.
You saw the train with standing.
You wanted to be grown-up soon.

君はどうして私の娘なのだろう。
君は何処から私のところへやって来たのだろう。
私は折々にそのことを思う。
そして私は心の中でつぶやく。
「私の子供でいてくれてありがとう」。
Why are you my daughter?
Where did you come from to me?
I often consider that.
And I murmur to myself,
"Thank you for being my daughter."

君の名前は「未来の海」と書く。私が名づけた。
君が私の子宮の中にいる時から私はその名前を決めていた。
私はいつも君の未来が海のように広く広がっているようにと祈っている。
The meaing of your name is "the sea of the future".I named it.
I hope that your future will always spread widely like the sea.

君はその木が大好きだった。だから君はよくその木に会いに行った。
君はその木の根元で泣いたり笑ったり忙しかった。
そしていつの間にかその木はいなくなった。
それはひとつの別れだった。
You loved that tree.You often went to see it and cried and laughted at the root of it.
Someday,it had gone.It was a separation for you.

君はあの日空に思いきり手を伸ばした。そして君は大きな声で叫んだ。
「私はママが大好き!」。
私は何も言わなかった。
私は何も言わなかったが、本当はとてもとても幸せだった。
That day,you streched your hands to the sky with shouting
"I love mama!".
Although I didn't say anything,I was very happy.

君はいつでもまっすぐに私を見つめてくる。
それはまるで射るような視線だ。
だから私も君の視線をこれからもまっすぐに受け止めたい。
そして君はいつか私を超えてゆくだろう。
私はその日を楽しみにしている。
You always gaze at me.
So,I try to catch your eyes.
And someday you will go over me.
I am looking forward to the day come.

© Saori NINOMIYA